中国、人民元相場の安定に向け追加措置可能＝ＳＡＦＥ元当局者

［上海　７日　ロイター］ - 中国国家外為管理局（ＳＡＦＥ）の元当局者は、人民元相場の安定維持に向け、中国政府は必要なら一段の措置を講じることが可能だとの見方を示した。

中銀国際のチーフエコノミストでＳＡＦＥの国際決済部門のトップを務めたGuan Tao氏は７日付の上海証券報に掲載された記事で、政策当局者は人民元の柔軟性を高め、資本流出を後押しし、資本流入を管理して人民元相場を抑制することができると指摘した。

人民元は、ドル指数のさらなる上昇、米中国債の利回り格差縮小、両国経済成長ペースの差縮小など、複数の市場要因による下げ圧力に直面していると説明。銀行間外為市場の取引は縮小しており、人民元相場は既に勢いを失いつつあるとの見方を示した。

人民元は１月２６日に対ドルで約４年ぶり高値を記録。主要通貨バスケットに対しても２０１５年終盤以来の高水準で推移している。

中国は、金融機関に外貨準備の拡大を指示するなどして、既に人民元の急上昇抑制に向けた措置を講じている。