オープニングコメント

27000円固めもリスク選好に向わせやすく、押し目買い意欲は強まりそう

配信日時:2022/02/02 08:29 配信元:FISCO
 2日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開が見込まれる。1日の米国市場はNYダウが273ドル高だった。良好な企業決算に加え、予想を上回った1月ISM製造業景況指数や12月JOLT求人件数が材料視された。いったん、弱含む場面も見られたが、全国34州でコロナ入院患者が減少したとの統計を受け景気回復期待が強まるなか、景気敏感株がけん引する格好から切り返しを見せており、引けにかけて上げ幅を拡大した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円高の27165円。円相場は1ドル114円70銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まろう。米国市場は年金基金による月末高の反動が警戒されていたものの、引き続き強い動きを見せてきたことから買い安心感に繋がりそうである。また、大型テック株への物色が見られているほか、時間外取引ではアルファベットが決算評価から買われていることも材料視されるだろう。そのほか、VIX指数は21.96に低下したこともリスク選好に向わせやすく、押し目買い意欲は強まりそうである。

 昨日の日経平均は3営業日続伸で一時27400円を回復した。買い一巡後はこう着感を強めたものの27000円水準での底堅さは意識されていた。本日も27000円固めからリバウンドを意識したスタンスに向いやすく、押し目待ちの買い意欲は次第に高まってくることが期待されそうだ。また、決算発表が本格化するなか、上方修正を発表する企業が意外と多く、センチメント改善に繋がる。一方で、昨日はレーザーテック<6920>
が強いリバウンドを見せて始まったものの、その後は戻り待ちの売りに押される格好から7%超の下落となっていた。ただし、調整トレンドが継続している状況であるため、引き続きボトム形成を確認する動きであろう。全体へのセンチメント悪化への影響は限られそうだ。

 そのほか、中小型株の一角がリバウンドを見せてきている。個人主体の商いながらも大きく売り込まれてきた銘柄などへは修正リバウンドの動きが強まってきている。
ただし、トレンドとしては依然として調整のなかでの反発といったところであり、いったん動きが鈍るようだと資金の逃げ足は速く、売り仕掛け的な動きも出やすいと考えられる。そのため、積極的な上値追いというよりは、押し目狙いのスタンスになりそうだ。
<AK>

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