カナダGDP、21年第4四半期は6.3%成長=統計局推計
[オタワ 1日 ロイター] - カナダ統計局が1日に発表した2021年第4・四半期の実質国内総生産(GDP)は年率換算で前期比6.3%増えたとの推計を発表した。カナダ銀行(中央銀行)予想の5.8%増を上回る。
統計局がこの日発表した昨年11月の実質GDP成長率が前月比0.6%増となり、新型コロナウイルス流行後の月間ベースの水準としてコロナ流行前を初めて上回った。市場予想は0.3%増だった。
12月は新型コロナウイルスのオミクロン変異株の出現で横ばいだった可能性が高いと公表した。
カナダ中銀は先週の政策決定会合で政策金利を据え置いたが、カナダ経済が新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の影響に対処するための特別な支援をもはや必要としなくなったため今後利上げすると表明した。
金融市場では3月に最初の利上げがあり、今年は計6回の利上げが予想されている。
昨年12月と第4・四半期のGDPの速報値の公式データは来月発表される。統計局によると、現在の経済活動の水準は20年2月の水準を0.2%上回っている。
カナダの11月の財(モノ)の生産部門は0.5%増え、サービス生産部門は0.6%増えた。サービス部門はサッカーのワールドカップ(W杯)男子予選を含む主要なスポーツ催事の入場者数増加が押し上げた。
ただ、オミクロン株感染が拡大して各州で規制が強化されたため、12月の景気の勢いは前月より鈍化した。アナリストらは今年1月には悪影響が出るものの、経済は比較的早く回復すると見ている。
RBCエコノミクスのシニアエコノミスト、ネイサン・ジャンゼン氏は「オミクロン株の感染拡大に伴い、1月の経済データは軟化するようにみえると予想される。しかし既に規制が緩和され始めていることから、軟化は短期間で終わると予想される」とコメントした。