Reuters Japan Online Report Business News

ＮＹ市場サマリー（26日）株式下落、2年債利回り約2年ぶり高水準

配信日時：2022/01/27 07:07 配信元：REUTERS

［２６日　ロイター］ - ＜為替＞　ドルが３週間ぶりの高値を付けた。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が予想通り３月に利上げし、その後保有資産の大幅な圧縮に着手する可能性が高いと示唆したことを受けた。

２５─２６日に開かれた連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）後の声明では、利上げのタイミングや約９兆ドルのバランスシート縮小に関して疑問を残したが、市場は冷静に受け止めた。

ドル指数は０．４５６％上昇した。

ユーロ／ドルは０．４４％安の１．１２４９ドル。日本円は対ドルで０．６２％安の１１４．５７円。

カナダドルは対米ドルで０．２１％安の１．２７カナダドル。

カナダ銀行（中央銀行）は２６日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を過去最低の０．２５％に据え置いた。ただ、経済のスラック（需給の緩み）は完全に吸収されたとの認識を示したほか、インフレ率は予想よりも長期にわたり高止まりするとし、近く２０１８年以降で初となる利上げに踏み切る姿勢を示した。

＜債券＞　２年債利回りが２０２０年２月以来の高水準を付けた。連邦準備理事会（ＦＲＢ）のパウエル議長が３月の利上げを示唆し、雇用を脅かすことなく一段の利上げ余地があると述べ、タカ派的な姿勢を示したことに反応した。

金利見通しを反映しやすい２年債利回りは一時１．０９５０％と、約２年ぶりの水準に上昇。終盤の取引では約６ベーシスポイント（ｂｐ）上昇の１．０８４９％。５年債、１０年債、３０年債の利回りも１週間ぶりの水準に上昇した。

ＦＲＢは２５─２６日に開いた連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）で、３月にフェデラルファンド（ＦＦ）金利の誘導目標を引き上げる可能性が高いことを示唆すると同時に、３月に債券買い入れを終了させ、その後保有資産の大幅な圧縮に着手する計画を改めて表明。パウエル議長はＦＯＭＣ後の記者会見で、高止まりするインフレ率を定着させないために金融政策を変更する際には偏見のない姿勢で臨むと指摘。足元の経済状況は「極めて異なっている」とし、「労働市場を脅かすことなく金利を引き上げる余地が十分にある」と述べた。

終盤の取引で１０年債利回りは６ｂｐ上昇の１．８４７６％。３０年債利回りは３ｂｐ上昇の２．１６１２％。５年債利回りは１０ｂｐ上昇の１．６６４８％。

２年債と１０年債の利回り格差は６９．８ｂｐと、昨年１１月末以来の水準に縮小した。

＜株式＞　ダウ平均とＳ＆Ｐ総合５００種が下落して終了した。株価は一時上昇していたが、午後に米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）の結果が発表され、パウエル米連邦準備理事会（ＦＲＢ）議長の会見が始まると売りが優勢となった。

ＦＲＢは、２５─２６日に開いたＦＯＭＣで３月にフェデラルファンド（ＦＦ）金利の誘導目標を引き上げる可能性が高いことを示唆した。

株価は、パウエル議長が記者会見が始まると売りが優勢になった。議長は、インフレ率がＦＲＢの長期目標を依然上回っており、供給問題はこれまで想定していたよりも深刻で長期にわたるとの見方を示した。

個別銘柄では、前日に発表した決算が好感されたマイクロソフトが上昇した。

一方、ボーイングは下落。２０２１年第４・四半期決算は、コア営業損益が４５億４０００万ドルの赤字となった。中型旅客機「７８７ドリームライナー」の納入遅延などに絡み４５億ドルの費用を計上した。

＜金先物＞　対ユーロでのドル安が重しとなり、反落した。２月物の清算値（終値に相当）は前日比２２．８０ドル（１．２３％）安の１オンス＝１８２９．７０ドル。

＜米原油先物＞　地政学リスクへの警戒感や供給逼迫（ひっぱく）懸念を背景に買いが加速し、続伸した。米国産標準油種ＷＴＩ３月物の清算値（終値に相当）は前日比１．７５ドル（２．０４％）高の１バレル＝８７．３５ドルと、中心限月ベースで２０１４年１０月上旬以来、約７年４カ月ぶりの高値となった。４月物は１．５９ドル高の８５．９６ドルとなった。

ドル／円　ＮＹ午後4時 114.59/114.60

始値 114.19

高値 114.69

安値 114.16

ユーロ／ドル　ＮＹ午後4時 1.1239/1.1243

始値 1.1277

高値 1.1300

安値 1.1236

米東部時間

３０年債（指標銘柄） 17時01分 93*18.00 2.1694%

前営業日終値 94*12.50 2.1300%

1０年債（指標銘柄） 17時01分 95*18.50 1.8709%