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カナダ中銀、金利0.25%に据え置き 近い将来の利上げを示唆

配信日時:2022/01/27 01:08 配信元:REUTERS

[オタワ 26日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)は26日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を過去最低の0.25%に据え置いた。ただ、経済のスラック(需給の緩み)は完全に吸収されたとの認識を示したほか、インフレ率は予想よりも長期にわたり高止まりするとし、近く利上げに踏み切る姿勢を示した。

新型コロナウイルス感染拡大を受け、中銀は2020年3月以降、3回の利下げを実施。これまでは金利を低水準にとどめると確約していたが、今回はこうした確約は行わなかった。

中銀は声明で「将来的に金利は引き上げられる必要があると予想している。引き上げのタイミングとペースは、2%に設定しているインフレ目標の達成に向けた中銀のコミットメントに導かれる」とした。

インフレ率については、22年上半期を通して5%近辺に高止まりし、年末までに3%近辺に低下すると予想。昨年10月時点では、22年末までには2%近辺に低下するとの見方を示していた。

中銀は新型コロナのオミクロン株の感染拡大で世界的な経済活動が鈍化しているとして、国内経済成長率見通しも下方修正。ただ、オミクロン株の影響は一時的なもので、過去の感染拡大の波ほど深刻な影響は及ばないとの見方を示した。

今回の決定会合に先立ち、短期金融市場では0.50%への利上げが決定される確率が約70%であることが織り込まれていた。ただ、ロイターが実施したアナリスト調査では金利据え置きが予想されていた。[BOCWATCH]

カナダの昨年12月の消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年比4.8%と、1991年9月以来、約30年ぶりの高い伸びを記録。中銀が設定するインフレ目標レンジ(1─3%)を9カ月連続で上回った。

次回の政策決定会合は3月2日。

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