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ユーロ圏総合PMI、1月速報は52.4に低下 オミクロン株流行で

配信日時:2022/01/24 18:43 配信元:REUTERS

[ロンドン 24日 ロイター] - IHSマークイットが24日発表した1月のユーロ圏の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は52.4と、前月の53.3から低下し、昨年2月以降で最低となった。

ロイターがまとめた市場予想の52.6も下回った。新型コロナウイルスのオミクロン株流行に対応するため、制限措置が新たに導入され、サービス業が低迷した。物価の上昇も続いている。

サービス部門PMIは51.2と、前月の53.1から低下し、9カ月ぶりの低水準。ロイターがまとめた市場予想の52.2を大幅に下回った。

IHSマークイットのチーフビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「オミクロン株の流行を受けて、年明けに多くの接客業で消費が再び急激に落ち込んだ。観光、旅行、娯楽が特に打撃を受けた」と指摘した。

外出を控える人が多かったため、サービス業の需要は伸び悩んだ。新規受注指数は50.8で、前月の52.5から低下。昨年4月以来の低水準となった。

消費者は物価上昇にも直面。総合産出価格指数は昨年11月の高水準に並んだ。

一方、制限措置の影響が比較的少なかった製造業のPMIは59.0と、前月の58.0から上昇。5カ月ぶりの高水準だった。ロイターがまとめた市場予想の57.5を大幅に上回った。

生産指数は55.8で、前月の53.8から上昇。製造業では需要に対応するため、雇用が急増した。雇用指数は57.5と、前月の55.3から急伸。昨年7月以来の高水準となった。

総合先行き生産指数は66.8で、前月の66.7から上昇。オミクロン株流行以降で最高となった。

ウィリアムソン氏は「オミクロン株の流行でサービス業の見通しが悪化したが、これまでのところ過去の感染拡大局面と比べると深刻度は低いようだ。企業の認識では見通しが改善している」と述べた。

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