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NYの視点:22年にパンデミックからの完全景気回復織り込む、米国債相場が下落
配信日時:2022/01/04 08:33
配信元:FISCO
2022年度新年度入りに伴い、米国債相場が大きく下落した。債券利回りも上昇。10年債利回りは11月末以来の1.6%台に達した。昨年11月のオミクロン流行前の水準を回復。経済の強い回復期待が債券売りに繋がった。2年債利回りは0.8%まで上昇し、パンデミックが始まった2020年3月来で最高。回復を織り込み利回り曲線もスティープニング。
新型コロナ、オミクロン変異株感染が短期で終了し、強い回復が続くとの楽観的な見解に基づき、米連邦準備制度理事会(FRB)も金融緩和解除の軌道にあるとの見方が強まっている。米国では新型コロナ、オミクロン変異株感染が急増しているものの、専門家によると、他の変異株に比べて短期間に流行が収束する見通しを示している。東部のピークも今後2、3週間と見ている。加えて、ワクチンや追加接種の普及や治療薬などの開発も進んでおり、連邦、州政府は、2020年のような経済活動の封鎖は計画していない。
楽観的見方が強まる一方で、昨年12月のマークイット製造業PMIは2021年を通じて最低にとどまった。原材料の不足や供給の遅れが引き続き全体指数を押し下げたが、一部では状況の改善も指摘されている。仕入れ価格の上昇率は6カ月間で最低。同時に、重要な項目である新規受注伸びが低調で、21年で最低にとどまった。消費者が価格の上昇や供給不足を見越して受注を躊躇していることもあるが、消費意欲が一段落した可能性は懸念となる。回復を巡り、現行で過剰な強気に傾斜、さらに、大幅な金融引き締めを織り込みことには注意が必要か。
ただ、直近では今週後半に米雇用統計が発表されるが、FRBが金融政策を決定する上の鍵となる。労働市場の改善が一段と確認されると利上げ観測がさらに強まる。
<FA>
新型コロナ、オミクロン変異株感染が短期で終了し、強い回復が続くとの楽観的な見解に基づき、米連邦準備制度理事会(FRB)も金融緩和解除の軌道にあるとの見方が強まっている。米国では新型コロナ、オミクロン変異株感染が急増しているものの、専門家によると、他の変異株に比べて短期間に流行が収束する見通しを示している。東部のピークも今後2、3週間と見ている。加えて、ワクチンや追加接種の普及や治療薬などの開発も進んでおり、連邦、州政府は、2020年のような経済活動の封鎖は計画していない。
楽観的見方が強まる一方で、昨年12月のマークイット製造業PMIは2021年を通じて最低にとどまった。原材料の不足や供給の遅れが引き続き全体指数を押し下げたが、一部では状況の改善も指摘されている。仕入れ価格の上昇率は6カ月間で最低。同時に、重要な項目である新規受注伸びが低調で、21年で最低にとどまった。消費者が価格の上昇や供給不足を見越して受注を躊躇していることもあるが、消費意欲が一段落した可能性は懸念となる。回復を巡り、現行で過剰な強気に傾斜、さらに、大幅な金融引き締めを織り込みことには注意が必要か。
ただ、直近では今週後半に米雇用統計が発表されるが、FRBが金融政策を決定する上の鍵となる。労働市場の改善が一段と確認されると利上げ観測がさらに強まる。
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