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外為8時30分 円、下落し115円台前半 パウエル氏再任で4年8カ月ぶり安値

配信日時:2021/11/24 08:43 配信元:QUICK
 24日早朝の東京外国為替市場で、円相場は下落している。8時30分時点は1ドル=115円13~14銭と、日本の祝日前22日の17時時点と比べて92銭の円安・ドル高だった。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が再任する方向となり、金融政策の正常化が進むとの見方から米長期金利が上昇。日米の金利差拡大を見込んだ円売り・ドル買いが増え、早朝には一時115円19銭と2017年3月以来4年8カ月ぶりの安値をつけた。

 バイデン米大統領は22日、パウエル氏をFRB議長に再任する方針を発表した。金融正常化に慎重な「ハト派」とされたブレイナード氏の指名が見送られたことでFRBの政策正常化が早まるとの観測が強まった。23日には米長期金利が一時1.68%と約1カ月ぶりの水準に上昇し、円売り・ドル買いが勢いを増した。

 円は対ユーロでも下落している。8時30分時点は1ユーロ=129円50~52銭と、同89銭の円安・ユーロ高だった。対ドルでの円安進行を受け、対ユーロでも円売りが波及した。23日発表された11月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を上回ったのも円売り・ユーロ買いを促した。

 ユーロの対ドル相場は下落している。8時30分時点は1ユーロ=1.1248~49ドルと同0.0013ドルのユーロ安・ドル高だった。パウエルFRB議長の再任決定で、金融政策の正常化に慎重な欧州中央銀行(ECB)との方向性の違いが浮き彫りになり、ユーロ売りが増えた。23日には一時1.1226ドルと2020年7月以来の安値まで下落した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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