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クロージング:米ハイテク株高を映して東エレクが日経平均をけん引

配信日時:2021/11/19 15:58 配信元:FISCO
19日の日経平均は3日ぶりに反発。147.21円高の29745.87円(出来高11億9000万株)で取引を終えた。前日の米国市場で、ナスダック総合指数が最高値を更新したほか、SOX指数も続伸するなどハイテク株が上昇。この流れを受けて、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>など指数寄与度の高い値がさハイテク株中心に値を上げる銘柄が増加した。週末とあって戻り待ちの売りに伸び悩む場面はあったものの、大規模な経済対策により消費回復などの期待が相場を支える要因となり、日中高値水準でのもみ合い展開が続いた。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり、値下がり銘柄数はほぼ拮抗していた。セクター別では、鉱業、卸売、精密機器、非鉄金属、輸送用機器など18業種が上昇。一方、空運、パルプ紙、証券商品先物、陸運、保険など15業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク、太陽誘電<6976>、TDK<6762>、アドバンテス、富士フイルム<4901>、が堅調だった半面、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、ダイキン<6367>、エーザイ<4523>が軟調。

前日の米国市場では、電気自動車を2025年にも発売すると伝わった米アップルが3%超上昇したほか、好決算のエヌビディアも8%超値を上げたことなどから、東京市場でも半導体関連や電子部品関連株などに物色の矛先が向かった。また、自民党が防衛費を引き上げることを目標としているため、石川製<6208>などの防衛関連株にも買いが向かった。一方、中国のアリババが発表した決算が市場予想に届かなかったことから、出資元であるソフトバンクGは下落した。

本日の値動きを見ている限り、値がさハイテク株の堅調さは維持しており、来週にも再び3万円の大台を意識した動きになる可能性があると見る向きは多い。一方、米国の債務上限問題やインフレ高による利上げ前倒しに対する警戒感など不透明要因も残っており、これら不安要素が解消されない限り、新たな上昇ステージ入りは難しいとみている投資家もいる。このため、目先は好悪材料が交錯する展開が続きそうであり、政策関連などの個別に材料のある銘柄への物色が中心になりそうだ。

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