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東証前引け 反発 東エレクが100円超押し上げ

配信日時:2021/11/19 11:48 配信元:QUICK
 19日午前の東京株式市場で日経平均株価は反発し、前日比119円96銭(0.41%)高の2万9718円62銭だった。米株式市場の流れを引き継いで値がさの半導体関連株に買いが入り、指数を押し上げた。上げ幅は一時150円まで拡大した。

 前日の米株式市場で主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が上昇し、東京市場でも関連銘柄に資金が向かった。東エレクは午前に5%近く上昇し、1銘柄で日経平均を100円超押し上げた。アドテストやスクリンも上昇した。

 岸田文雄首相は19日午前の政府与党政策懇談会で、新たな経済対策について財政支出が56兆円程度、事業規模が79兆円程度と明らかにした。事前に伝わっていたため相場の反応は限られたが、個人消費の回復などを通じて目先の相場の支援材料になるとの見方は多い。

 一方、日経平均が心理的な節目の3万円に近づくと、利益確定売りも出て上値は重かった。空運株や鉄道株など経済再開(リオープン)銘柄がさえず、「欧米で新型コロナウイルスの感染が再拡大しているため、日本でも再び感染が広がるのではないかと警戒感が生じている」(国内証券ストラテジスト)との声が聞かれた。

 JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小幅に反発した。

 前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆3974億円、売買高は5億7108万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は703と、全体の約3割にとどまった。値下がりは1347、変わらずは122銘柄だった。

 シャープや富士フイルムが上昇。ホンダやクボタも買われた。半面、コマツが大幅安。高島屋や小田急も安い。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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