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自動車保険(前編) 自動車保険の入り方 - 退職・年金ナビ

 

退職・年金ナビ [ 保険の買い方選び方 ]

【第28回】自動車保険(前編)

自動車保険の入り方

車を持っている人には身近な自動車保険ですが、改定も多いので注意が必要です。押さえておくべき基本の補償を確認しておきましょう。

自賠責保険の役割は「対人補償」だけ

自動車保険には、法律で加入が義務付けられた自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)と任意で加入する自動車保険の2種類があります。自賠責保険は、他人を死傷させ、法律上の賠償責任が生じた場合、死亡時3,000万円、後遺障害時4,000万円、傷害時120万円を上限に補償されます。
車検のあるバイクや自動車は車検切れをしない限り、更新忘れの心配はほとんどありませんが、車検のないバイクは注意が必要です。

任意の自動車保険とは?

自賠責保険では足りない部分を補償するのが任意の自動車保険です。対人賠償のほか、対物賠償、自身が所有する車の補償、運転者や同乗者のけがなどの補償があり、これらを組み合わせて加入します。

主な補償内容と加入のポイント

対人賠償保険】
補償内容は自賠責保険と同じですが、補償を制限なし(無制限)にすることができます。自賠責保険の補償額を超えた部分が支払われます。

【対物賠償保険】
他人の車や建物など、財物に与えた損害に対して、法律上の賠償責任が生じた場合、保険金が支払われます。こちらも補償を無制限にできます。 近年は賠償金額が高額化してきているので、対人賠償・対物賠償ともに無制限にすることをお勧めします。

【人身傷害補償保険】
運転者や同乗者が死傷したときに、自身の過失部分を含めて損害額が支払われます。

【搭乗者傷害保険】
運転者や同乗者が死傷したときに、予め決められた保険金が支払われます。 人身傷害と搭乗者傷害は補償が被る部分があるので、内容をみてどちらかひとつにするという選択肢もあります。

【車両保険】
所有している車が事故により損害を受けた場合、保険金が支払われます。車両保険は付ける・付けないの選択ができるほか、単独事故や当て逃げの時の補償を外すことで、保険料を安くすることができます。

【無事故割引】
1年間に一段階ずつ割引されていきますが、原則として1事故につき3段階下がります。その保険料差は最大60%程度も増減します。保険会社を変えたとしても基本的に割引は引き継がれます。

割増引等級

例:現在9等級の場合
初めて保険に加入する場合は、6等級から始まります(一般的に1~3等級は割増)。割引率は保険会社により若干異なり、20等級以上ある場合もあります。年齢条件の設定により、保険料は大きく変わります。

保険料の比較の仕方

従来からある自動車保険と、よりリスクを細かくしたリスク細分型自動車保険とでは、保険料が異なります。リスクをはかる基準は、用途や運転者の範囲、免許の色、走行距離など多岐にわたりますが、一般的に事故率の高い車や地域、若い人や高齢者などは従来の自動車保険を、比較的事故率が低いそれ以外の人はリスク細分型自動車保険を選ぶほうが、保険料は安くなるでしょう。どちらを選べばよいかは個々人によって異なりますし、保険会社によっても異なるので、複数の保険会社に見積もりを取ることをお勧めします。

事故対応も重要な選択ポイント

次回のコラムで詳しく解説しますが、事故を起こした時の対応も保険を選ぶうえで重要です。申込の窓口が銀行だったとしても、事故や変更すべき事が発生した場合、誰に連絡をしたらよいか確認しておきましょう。
任意の自動車保険は、満期から一定期間内に更新しないと割引が引き継げなくなります。忘れずに更新しましょう。毎年の手続きが面倒な場合、複数年で契約する方法もあります。
執筆:ファイナンシャル・プランナー 内田まどか
所属:プラチナ・コンシェルジュ
掲載日:2011年12月26日

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